基本情報

名称

稲荷山 護国院 龍光寺

名称(読み)

いなりさん ごこくいん りゅうこうじ

本尊

十一面観世音菩薩

駐車場

あり(無料)

宿坊

なし

真珠の養殖で有名な愛媛県宇和島市にある龍光寺(りゅうこうじ)は愛媛県に入って2番目の札所です。龍光寺を訪れた時に山門ではなく朱色の鳥居をくぐって境内に入ることに驚くお遍路さんもいるはずです。
実は、龍光寺は土地の人々から「お稲荷さん」と呼ばれる札所で、かつてのお遍路さんにとって稲荷宮41番札所でした。しかし、明治時代の神仏分離令によって神と仏が分けられましたが、龍光寺では神仏習合の名残を感じることができます。
龍光寺の見どころ
・鳥居
・龍の目玉
龍光寺の境内に向かう階段を上ると、朱色の鳥居に出迎えられます。一般的に鳥居は神社に設置され、神域と人間界を隔てる結界としての役割があります。その他にも境内には狛犬など神社の要素がたくさん見られます。
龍光寺の本堂には「龍の目玉」と名付けられた黒い石が祀られています。この地域に住むの床屋が河原でうたたねをしていたところ、龍に襲われてしまいました。しかし、腰にさしていた刀が勝手に抜けて龍の目をくりぬいたという伝説に由来します。
なぜ、龍光寺は神社スタイルなのか?
なぜ、鳥居が寺にあるのか。その理由は神仏習合と言って、明治時代以前は神と仏が同じ場所に祀られていることは当たり前だったからです。しかし、明治政府によって神道と仏教をはっきり区別する神仏分離令が出されたので、神社と寺は区別されるようになりました。
龍光寺の境内には神仏分離以前の名残として鳥居が残っているのです。その他にもお稲荷様などが祀られたお堂があります。
また、石段を登ったところにある稲荷神社は五穀豊穣の神として知られる豊宇気姫命(とようけひめのみこと)が祀られています。この神様は鳥居で有名な京都の伏見稲荷と同じ神様です。
札所の歴史
大同2年(807年)に弘法大師によって建立されました。弘法大師がこの地を訪れた時、稲の束を背負った白髪の老人が「われこの地に住み、法教を守護し、諸民を利益せん」と告げて姿を消したという伝説が残っています。
大師はこの老人を五穀大明神の化身と悟り、稲荷明神像を彫り、お堂を立てて安置しました。このとき、十一面観音像とその脇侍として不動明王、毘沙門天もともに祀り、四国霊場を守る神様(総鎮守)として開創したと伝えられています。
本尊
本尊は寺の中心的な仏様で本堂に祀られています。龍光寺では十一面観世音菩薩が本尊として祀られています。
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