日本屈指のパワースポットといわれる高野山。心身の癒しと浄化を求めて訪れる方も多いです。高野山にある寺院の入り口には「塗香」が置いてありますが、使用法や効果が気になるという方もいると思います。

また、匂いが気に入ったので自宅でも使いたいと考えている方もいるでしょう。この記事では、高野山で使用している塗香の効能や使い方、さらに通販で購入する方法などを解説します。塗香に興味がある方や自宅で使用してみたいと考えている方は、ぜひ読んで参考にしてみてください。

高野山に置いてある塗香の意味と使い方

「塗香」とは、「体につけて使う粉状のお香」の総称です。一般的なお香のように火をつけて使うことはありません。塗香は一般的なお香にも使われる「白檀(びゃくだん)」や「沈木(じんこう)」「竜脳(りゅうのう)」に、肉桂や丁子・ウイキョウ・八角などの生薬を加えて作ります。

真言宗に代表される密教系の寺院では、法要の前などに心身を清めるために塗香を使います。塗香を身・口・胸の3か所に塗って清めてから仏具を触れるようになるのです。

高野山にある寺院には、参拝者に体を清めてもらい気持ちを改めて仏様に向かい合ってもらうため、本堂の入り口に塗香を置いているところもあります。

1つまみの塗香を手にとって、手全体に刷り込み、胸元や口元、額に香をつける仕草をすれば完了です。なお、粉末状のお香というと「焼香」もありますが、焼香はもう少し粒子が粗くチップ状になっています。焼香は火にくべて場を清めたりリラックスしたりするために用います。

現在は、いろいろなメーカーから香りを楽しむ「塗香」が販売されています。人工的な香料も用いた塗香は華やかで、香水に近い使い方も可能です。

しかし、高野山で用いられているお香のほとんどが天然の香木と生薬だけを用いたもので、人によっては「香りが弱い」「薬っぽい匂い」と感じるかもしれません。華やかな香りを楽しみたい場合、集中力を高めたり場を清めたりしたい場合、と場面に応じて塗香を使い分けてもいいでしょう。

塗香(ずこう)の効果や効能

塗香は前述したように、香木や生薬を原料として作られます。いい香りですが香水のように主張しすぎることはありません。

また、少量が口に入っても大丈夫です。塗香を使う習慣は仏教発祥の地、インドから伝えられたと言われています。暑い国では汗や体臭を消すためにお香を使いますが、これが「身を清める」という意味に変わっていったのです。

塗香の香りは種類によって異なりますが、気持ちを落ち着かせてすがすがしい気分にさせてくれます。そのため、「邪気を払い、場を清める」効果もあるとされています。

なお、この「邪気」とは、心の中にあるイライラやマイナスの感情のことです。気分が落ち込んだり悪いことばかり考えたりするときは、塗香を使うことで気持ちが落ち着いて穏やかな気持ちになれます。

塗香の成分を理解する

香木は植物由来の天然の香料、生薬とは漢方薬の原料でもあり、丁字(クローブ)や肉桂(シナモン)など香りのよいものが主に使われます。使う香木や生薬の種類や配合により微妙に香りが異なる塗香ができるので、好きな匂いのものを選ぶといいでしょう。

高野山で使われる塗香は寺院で用いられることから植物由来の原料しか使っていません。しかし、天然成分由来の塗香の中には麝香(じゃこう)など動物性由来の香料を使っているものもあります。

高野山の塗香を購入する方法(オススメの塗香3選)

高野山には、「太師堂」という香木とお香の専門店があります。そこへ行けばだれでも高野山の寺院で使われている塗香を購入することが可能です。

プラスチックカップ入りのものと袋入りのものがあり、カップ入りの商品はそのまま使えます。袋入りのものは、お気に入りの容器に移したり、専用の塗香入れなどに移したりして使いましょう。ここでは、高野山やamazon・楽天など大手通販サイトで購入できる塗香を紹介します。

1.高野山の極上塗香


高野山の極上塗香は、最上質の白檀・香・鬱金・龍脳等の天然香料を用い、太師堂が細心の注意を用いて調合したものです。

高野山の奥の院で使われているお香と同じもので、心身を清める効果だけでなく、リラックスしたり集中力を高めたりする効果が期待できます。楽天では、15gのカップ入り、amazonでは同量の袋入りのものが販売されています

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2.手に塗る清め香


手に乗る清め香は、同じく太師堂で作られている普段使い用の塗香です。ニッキやウコン、各種漢方薬などを用いて作られており、極上塗香よりも価格がリーズナブルとなっています。amazonと楽天の両方で販売中です。

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3.老山白檀粉末


老山白檀粉末は、インド産の最高級白檀を粉末にしたものです。調合された塗香とは異なり、純粋な白檀の香りを楽しむことができます。ただし、調合された塗香より香りが独特です。白檀の香りが大好きというお香になれた方向けの製品です。

 

塗香と合わせて購入したい高野山グッズ(塗香入れ)

塗香入れとは文字どおり塗香を入れて持ち歩くための入れ物です。高野山太師堂では塗香入れも取り扱っています。

高級感ある木製で、塗香の香りを長く保ちます。プラスチックの入れ物でも保管できますが、改まった場所に持ち込みたいときなどにおすすめです。

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まとめ

今回は、高野山で手に入る塗香について解説しました。伝統的な材料と手法で作られた高野山の塗香は華やかではありませんが、こころが落ち着き集中力が高まる香りがします。高野山を訪れて、お堂の中の香りが気に入った、香りで心が落ち着いたという場合は、お家でも塗香を使ってみても良いでしょう。