基本情報

名称 霊鷲寺 宝珠院 鶴林寺
名称(読み) りょうじゅざん ほうじゅいん
本尊 地蔵菩薩
駐車場 あり(有料)
宿坊 なし

標高570m鶴林寺山の山頂に20番札所 鶴林寺があります。鶴林寺へのアプローチは徒歩でも車でも険しい山道を通らなけらばならず、徳島の札所では12番札所 焼山寺に次ぐ難所ともいわれます。
これほど山奥に建つことが原因なのか、かつて戦国武将、長宗我部元親により阿波の札所はほとんどが消失しましたが、鶴林寺は難を免れ昔の姿をとどめています。
鶴林寺の見どころ
・山門(仁王門)
・那賀川

鶴林寺の建造物は歴史的なエネルギーを感じずにはいられません。幽玄の雰囲気の中に建つ山門は静かにお遍路さんを迎えます。山号である霊鷲山(りょうじゅせん)と書かれた文字は圧巻です。
また、山門に安置されている仁王像は運慶作と伝えられています。運慶は東大寺の金剛力蔵の作者であり、鎌倉時代に活躍した仏師です。
太龍寺に向かう遍路道を1kmほど進むと、那賀川を見下ろすビューポイントがあります。車でお遍路をしている方も、この景色は見ておくべきです。四国の山に降った雨が汚染されることなく流れるので川はエメラルドグリーンに見えます。
阿吽の鶴が本尊を守る
鶴林寺という寺名は2羽の鶴に由来します。かつて弘法大師がこの山で修業したとき、つがいの鶴が杉の木に舞い降り、小さな黄金の地蔵菩薩を守っていたとされます。
現在は地蔵菩薩が安置される本堂の前に2羽の鶴の像が向かい合っています。よく見ると口を開けた阿像と口を閉じた吽像として作られていることが分かります。
鶴が舞い降りたと伝わる杉は本堂の左手にそびえます。
札所の歴史
延暦17年(798年)桓武天皇の勅願により弘法大師によって開創されました。大師がこの地を訪れた時、雌雄の鶴を見たため寺名を鶴林寺としました。
本尊
本尊は寺の中心的な仏様で本堂に祀られています。鶴林寺では地蔵菩薩が本尊として祀られています。大師が自ら地蔵菩薩を刻み、舞い降りた鶴が守っていたとされる黄金の地蔵菩薩を体内に納めて本尊としました。
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