赤色が人に心理に与える影響

ギャンブル主催者は集客を必死に行う

ギャンブルの主催者は客とギャンブルを行っているわけではありません。客同士のギャンブルの場を提供して、客から参加料を取るという商売を行っています。
つまり、ギャンブルの結果は主催者の売り上げにほとんど関係ありません。ギャンブルに参加する人、賭け金が多くなるほど主催者の売り上げは多くなります。
そのため、ギャンブルの主催者は如何に集客を行うかを必死で考えています。その戦略の一つに、色を使った戦略があります。

パチンコ店は赤色が多い

パチンコ・スロット店では店の看板に赤色を使っている店舗が圧倒的に多いです。
何故、赤色がパチンコ店の看板として用いられているか、それは赤色に人の目を引き関心を集める効果がある色だからです。さらに、興奮状態になる方向に作用します。
道路を車で走っているときに、赤色の看板に自然と注目してしまい、「ワクワク・ドキドキ感」を与えられることによってパチンコ店に入りやすくなる傾向があります。
赤色は注意を誘い、緊張感を持たせることができます。そのため、信号機では「止まれ」は世界中で赤色になっています。緊張感と言う意味では、炎、血液、消防車などが当てはまります。
さらに、赤色には「勝利」というイメージを植え付けることもできます。勝利は赤色、敗北は青色というイメージは子供の頃から当然のようにあなたの脳に存在しているでしょう。
あなたは下のどちらの看板に心を惹かれますか?

逆に、パチンコ店の看板を作る際は赤色にしなければなりません。赤色にすることで人々の注目を集めて、興奮させることができるためです。

 色は脳に伝わり、脳は反応する

そもそも、人間が様々な色を見分けることができる理由を説明します。

太陽光の白色の光が赤色の看板に当たることで赤色の光が反射して人間の目に届きます。
赤色の光は目の水晶体を通って網膜に届きます。
網膜では光の刺激を電気信号に変換することが行われています。赤色の刺激が電気信号に変えられると脳に届き、赤色を見ているということを認識します。
この一連の流れは、我々が何も考えていなくても、眼を開けていれば一瞬で発生します。そして、脳は人間の中枢であり、感情や行動の源となる臓器です。
そこに、赤色の刺激が入り込むことにより、無意識のうちに感情や行動に影響を与えてしまいます。

赤色を見ると

赤色に注目して興奮してしまうことは、人類が誕生して長い歴史の中で役に立ってきました。炎や血液に注意して緊張するということが無意識のうちに起こることで、適切な対応を行ってきました。
その心理を上手に使っているのが現在の集客方法です。
赤色の看板を見る時は、自分が誘い込まれているということを自覚しなければなりません。マジックと同じで、一度タネ明かしをされると次に引っかかりにくくなります。