四国八十八ヶ所を巡るお遍路は誰でも気軽に行くことができます。服装や手段に決まりが無いため、旅行として楽しむことができます。
お遍路は昔から老若男女を受け入れてきました。しかし、実際にお遍路に出かけてみると年配のお遍路さんが多いことに気づきます。また、歩き遍路の場合は男性が圧倒的に多いです。
自動車やバスツアーでお遍路をする場合は、女性一人旅を楽しむことができますが、歩き遍路となると様々な問題が発生します。
1.民宿は部屋にカギがない
歩き遍路の期間は40日程度必要で、ホテルや民宿に泊まりながら歩きます。歩き遍路は男性が多いため、女性に対する配慮が不十分な施設もあります。
古い民宿にはカギがない所が多く、不審者が侵入する危険性があります。ビジネスホテルに泊まれば大丈夫ですが、周囲にホテルがあるとは限りません。
不審者が部屋に入ってくるのが心配であれば、防犯ブザーを枕元に置いて寝るとよいでしょう。
2.道中にトイレが少ない
歩き遍路で男女を問わずトイレが問題となります。大きな町ではコンビニや公園のトイレを利用できますが、郊外ではお遍路さんが利用できるトイレは少ないです。
道端で用を足す行為は法律では禁止されていますが、男性は我慢ができなくなったら最終手段として身を守ることができます。しかし女性は簡単に最終手段を使うことができません。
対策としては、トイレを見つけた時、その先にトイレがないことを想定して、早めに用を足しておくとよいでしょう。
また、我慢ができなくなった場合は公共施設のトイレや大きな会社のトイレを借りると比較的安全です。人の目があると不審者は、怪しい行動はやりにくいからです。
3.痴漢、ナンパ
四国に住む人はお遍路に詳しいので、お接待だからと言ってお遍路さんを誘ってくるかもしれません。女性が一人で歩き遍路をすると、痴漢やナンパの危険性があります。女性でなくてもお遍路さんは頻繁に話しかけられます。
白装束、菅笠、金剛杖などを持って歩くと、自分がお遍路をしていることを無言でアピールしていることになるためです。
女性のお遍路さんが体験した痴漢、ナンパは次のようなものがあります。
・車に乗らないかと誘われる
・何かの縁だから連絡先を教えてと言われる
・遍路道で農家のおじいちゃんにお尻を触られる
単独行動を避け、防犯ブザーを持ち歩くなど対策を立ててからお遍路に出発しましょう。また、個人情報は安易に教えないようにしましょう。
4.野宿をするならテントを持参
女性のお遍路に野宿はお勧めできません。まして、寝袋一本での野宿は無防備で危険すぎます。どうしても野宿をしながらお遍路をしたいのであれば、テントを持って行きましょう。
一度テントに入ってしまえば、中にいる人間が男か女か分かりません。なるべく地味な色のテントを持って行くと良いでしょう。