基本情報

名称

南面山 千光院 屋島寺

名称(読み)

なんめんざん せんこういん やしまじ

本尊

十一面千手観音菩薩

駐車場

あり(無料)

宿坊

なし

山頂は平坦でありながら、周囲は急な崖で囲まれた屋島に84番札所 屋島寺はあります。屋島は高松市街から眺めることができ、香川を象徴する台地です。歴史的にも有名で、平家物語では源氏の那須与一が扇を射抜いたエピソードがあります。
屋島山頂は札所だけでなく、新屋島水族館や瓦投げができる場所もあり、高松の観光スポットとなっています。
屋島寺の見どころ
・蓑山大明神(みのやまだいみょうじん)
・瀬戸内海の景色


本堂の右手にはタヌキの石像と鳥居があります。ここは太三郎狸(たさぶろうだぬき)というタヌキを祀る神社、蓑山大明神です。
太三郎狸は変化の術で日本一と称され、日本三大名タヌキにも数えられます。そのため、ジブリ映画「平成狸合戦ぽんぽこ」にも登場する有名なタヌキです。
むかし、弘法大師が道に迷ったときに、蓑をかぶった老人に変化して大師を山上まで導いたというエピソードが残っています。そして、タヌキは一夫一妻であるため、夫婦円満、縁結び、子宝などにご利益があるとされています。
屋島寺の境内から離れ、展望台に出ると、眼下には瀬戸内海が広がります。屋島は瓦投げができるスポットとして有名です。
その由来は源平合戦に勝った源氏が笠を投げて勝利を宣言したことにあります。そのため屋島の展望台から海に向かって瓦投げをすると合格祈願にもなるとされています。
食わずの梨
歩いて屋島寺へ向かうと、道中に番外霊場の「食わずの梨」があります。かつて弘法大師が屋島寺に向かう途中、梨を1つくれないかと収穫中の農夫に頼みました。
農夫は「これは食べられない梨だから差し上げられない」と断ると、その木になる梨は以後食べることができなくなったという伝説があります。
屋島の合戦
貴族中心の世の中であった平安時代から、武士が権力を握る鎌倉幕府へ変わろうとする時代、平家と源氏の2つの武家が勢力を争っていました。
劣勢に立たされる平家軍は屋島を拠点に建て直しを図っていました。しかし、そこへ源義経が攻め入ったのが屋島の合戦です。
義経は徳島県小松島市に上陸した後、陸路で屋島まで進軍し、平家の意表を突く戦術をとったのです。
慌てて瀬戸内海へ避難した平家は船の上に扇を立て、「この的を射抜けるか」と源氏軍を挑発しました。すると、源氏から那須与一という弓の名手が登場し、見事に船上で揺れる的を撃ち落としました。
屋島の合戦のあと、山口県の壇ノ浦の戦いで平家は滅亡し、源氏が鎌倉幕府をつくったのです。
札所の歴史
天平勝宝5年(753年)、中国から来た鑑真(がんじん)によって建立されました。鑑真は大宰府から大阪に向かう途中、屋島に感じるところがあり、北嶺に堂宇を建てたのです。
弘仁6年(815年)、弘法大師が嵯峨天皇の勅願で南嶺に伽藍を建立し、十一面千手観音菩薩を本尊として再興したとされています。
本尊
本尊は寺の中心的な仏様で本堂に祀られています。屋島寺では十一面千手観音菩薩が本尊として祀られています。
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