基本情報

名称

小松尾山 不動光院 大興寺

名称(読み)

こまつおざん ふどうこういん だいこうじ

本尊

薬師如来

駐車場

あり(無料)

宿坊

なし

木々に囲まれた大興寺は香川県の緑地環境保全地域に指定されており、静かな雰囲気が漂います。寺の周囲は田畑が広がる、田舎の札所です。
仁王門をくぐった先には樹齢1200年を超えるカヤとクスの木があり、弘法大師手が植えたと伝わります。長い石段を上り詰めると広々とした境内に到着です。
大興寺の見どころ
・金剛力士像
・2つの大師堂
・本堂
仁王門に安置される金剛力士像は高さ3mを超える巨大なもので、四国霊場の中では最大級の大きさを誇ります。木造の仁王像は仏師として有名な運慶の作とされ、香川県指定有形文化財にも登録されています。
仁王像は境内に邪悪なものが入らないように見張るガードマン的存在であり、その表情や肉体からエネルギーが湧き出るようです。
本堂の2つの建物があり、どちらも大師堂です。左手にあるのが弘法大師堂、右手にあるのが天台大師堂です。昔、大興寺は真言宗と天台宗2つの宗派を学ぶことができる寺でした。天台大師堂はその名残です。
本堂には7日間燃え続ける極太の赤いロウソクが奉納されています。これは「七日燈明」と呼ばれる祈願で、ロウソクに願い事を書いて奉納します。
また、本堂前にある松は「三鈷の松」と呼ばれ、葉を持っていると金運upのご利益があるとされます。
天台宗と真言宗の違い

 

天台宗は最澄(さいちょう)によって唐から伝えられた仏教宗派です。最澄は滋賀県の比叡山延暦寺を拠点にし、日本中に広めました。
天台宗の特徴は密教、禅など様々な教えを総合的にまとめた宗教ですが、根本的な部分に法華経の教えが組み込まれます。
エリート僧侶として活躍した最澄ですが、様々な教えをまとめる作業には相当な苦労があったとされ、弟子の活躍もあって現在の天台宗が完成しました。
一方、真言宗は唐の密教に基づいて空海・弘法大師が開創した仏教宗派です。空海は和歌山県の高野山金剛峰寺を拠点にし、日本中に広めました。
真言宗の特徴は、歴史上の人物で悟りに至ったブッダ(釈迦)より、宇宙の仏である大日如来こそが真の仏であると考え、大日経や金剛頂経の教えが組み込まれます。
空海は当時は新しいスタイルの仏教であった密教の可能性にいち早く気づき、唐の僧侶に密教の正式な伝承者として認められました。日本に帰国後、論理的に矛盾無くまとめ、真言宗という体系まで完成させました。
札所の歴史
742年、紀伊南部の神様、熊野三所権現を祀るために東大寺末寺として建立されました。後に、嵯峨天皇の勅願により弘法大師が開基し、薬師如来を刻んで安置したと伝えられます。
本尊
本尊は寺の中心的な仏様で本堂に祀られています。大興寺寺では薬師如来が本尊として祀られています。
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