基本情報

名称 盛寿山 延命院 常楽寺
名称(読み) せいじゅざん えんめいいん じょうらくじ
本尊 弥勒菩薩
駐車場 あり(無料)
宿坊 なし

大日寺から約2kmの距離に14番札所 常楽寺はあります。常楽寺は他の札所と比べると珍しいポイントがたくさんあります。
多くの札所は境内に入る際、山門(仁王門)をくぐりますが、常楽寺にはそのような門は無く、2本の石柱の間を通ります。また、本尊は八十八ヶ所で唯一の弥勒菩薩、本堂前は荒々しい岩盤の上に建っています。
常楽寺の見どころ
・流水岩の庭
・アララギ大師

常楽寺の境内に入るとゴツゴツとした岩盤が露出した所を歩きます。この岩盤は「阿波の青石」と呼ばれるもので、海底火山から出た溶岩などが原料となりできた緑色片岩という種類の岩です。
本堂前にはアララギ(イチイ)という立派な木があります。幹が分かれたところに石製の大師像が置かれ、アララギ大師と呼ばれています。
乾燥させたアララギの葉を煎じて飲むと糖尿病に効能があるとされ民間薬として使用されてきました。そのため、アララギ大師は糖尿病治療にご利益があるとされています。
ただし、医療が発達した現代では血糖降下剤の方が優秀でしょう。また、アララギの葉や果実には有毒物質が含まれるためむやみに口にしないように注意が必要です。
常楽寺の本尊は弥勒菩薩
四国八十八ヶ所の本尊の中で弥勒菩薩が祀られている札所は常楽寺しかありません。弥勒菩薩は釈迦が亡くなってから56億7千万年後に現れ、人々を救ってくれる仏様という事になっています。
現在は、地球ができて46億年、人類が誕生して700万年です。弥勒菩薩が現れた時、果たして人々は存在しているのか…。それは考えないでおきましょう。
弥勒菩薩は56億7千万年の間、兜率天(とそつてん)と言う世界で瞑想し、人々をどのようにして救うかを考えています。
また、弘法大師・空海は弥勒菩薩の出現とともに現世に再来すると考えられています。そのため、弥勒菩薩=弘法大師と考えられることもあり両者を表すの梵字は(ユ)で共通しています。
札所の歴史
弘仁6年(815年)弘法大師がこの地で修業をしていた時、大師のもとに弥勒菩薩が来迎したとされます。そこで弥勒菩薩を刻み、本尊として安置したことが始まりです。
本尊
本尊は寺の中心的な仏様で本堂に祀られています。常楽寺では弥勒菩薩が本尊として祀られています。
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