勝ち組が失うもの

パチプロは今も存在する

ギャンブルを辞めようと思っても、辞めることができないギャンブル依存症があります。ギャンブル依存症の患者さんは借金をしてまでギャンブルを続けてしまいます。
そこで、多くの精神科医やカウンセラーは「ギャンブルは絶対勝てない仕組みになっている」、「ギャンブルは主催者が必ず勝つ」とアドバイスします。
しかし、この考え方は間違っています。パチンコやスロット、競馬などのギャンブルでは勝組と負組に分かれます。どの台に座るか、どの馬を買うか、自分で選べるギャンブルでは「ギャンブルは勝つことができる」が正しい考え方です。
実際に、パチプロは全国に数多く存在します。競馬でも数億円単位で馬券を網羅的に購入することで収支をプラスにしている人が存在します。

本当に勝組なのか

ギャンブル依存症の患者は常に負組がクローズアップされます。なぜなら、借金、人間関係の悪化、うつ病、自己破産などギャンブルによる損失が非常に大きく、患者の人生を狂わせるためです。
収支がマイナスのギャンブル依存症患者は、金銭的にも精神的にもマイナスになるので、良くない事をしていると気づきやすいのです。そのため、精神科医やカウンセラーに頼ることになります(辞められるかは別として)。
しかし、勝組は金銭的にプラスであるためギャンブルに没頭していると言うことに気付きにくくなります。ギャンブル依存症は負けている人だけではありません。
ギャンブルで勝てる人は、プラスの収支をキープしています。しかし、それに費やした時間を忘れています。月に30万円をパチンコで稼いで満足している反面、150時間もパチンコを打っているのです。
パチンコやスロットを打っている時間は「止め打ち」や「目押し」をしているため他の事はできません。例えば読書や人とのコミュニケーションをすることはできません。できることはスマホのゲームくらいです。
つまり、ギャンブルで勝組だと思っている人は自分の時間をお金に変換しているだけです。その証拠に、彼らは自分の収支を時給換算しています。
実は、私も大学時代はパチンコ・パチスロに熱中していました。継続的に収支をプラスにすることができたため毎月50時間ほどスロットを打っている時期がありました。
パチンコ・スロットで勝つ人はバイト感覚でパチンコ店に通い、ギャンブルをしているという感覚はありません。長期的に見れば負けることはあり得ないためです。しかし、大切な時間を失っていることに気づくことができない人が大勢います。

お金が増えるだけ

ギャンブルで収支的にプラスの勝組は、「お金が無くてギャンブルに行けない」という状況にならないため、暇さえあればギャンブル場に行ってしまいます。
しかし、自分ではギャンブルに依存しているという感覚は一切持っていません。自分は勝組だと誇りに思っています。
中でも、パチンコ・スロットで収支を継続してプラスにすることは比較的簡単なので、熱中する人が多くいます。パチンコ店に朝から並ぶ人の多さを見ればよく分かります。
スロットを150台設置する某店舗で、開店前に300人以上の人が並び、抽選をしないと入れないという光景を見ることができます。
勝ち方を知っている人はパチンコ・スロットでは月に100時間~200時間を費やして数十万~100万円程度を稼ぐことができます。時の運不運はありますが、年単位で平均すると時給1000円~3000円に収まる人がほとんどです。
ところが、ギャンブルの勝組は金銭的にプラスになるだけで他の事は何一つ得ることができません。
特に学生やフリーターなどの若者は時間に余裕があるため、勝ち方を覚えると気分が良くなり毎日パチンコ店に通うようになります。
彼らは目先の利益に気を取られて長期的な利益を忘れてしまいます。学生として時間がある時に、多くの知識を得たり視野を広げる方が将来的に大きな利益を生み出す可能性が高くなる事を理解していないのです。