四国歩き遍路を始め、結願にいたって:第3話

 

結願に向けて
7月3日、暑くなってきた。いよいよお遍路も終盤、何とかここまで歩いて来ることができた。しかし、予定表を確認すると84番・屋島寺への遍路道は勾配が強く難所だと書いてある。さらに次の八栗寺も小高い山の上にある札所だ。

 

結願するまで気を緩めることはできない。体力温存も考えて屋島寺へは登山バスを、八栗寺へはケーブルカーを利用して登り、下りは歩いて巡礼した。

 

7月4日、最終日。大窪寺への遍路道は女体山経由で行くことにしたが、急斜面の繰り返しでキツかった。前日の宿で聞いた話が頭をよぎる。

 

数日前、女体山で滑落しヘリコプターで捜索され救助された人がいる。その人は木に引っ掛かりかすり傷で澄んだというが...。

 

この難所を抜ければ結願だという思いで歩みを進め、気づけば結願していた。

 

大窪寺の境内に着くと、歩き遍路で結願できたという達成感、終わってしまったという虚しさが湧き出てきた。お接待をしてくれた人々の顔も思い出す。複雑な感情を抱えたまま帰路についた。

 

 

お接待について
歩き遍路の道中、数え切れないほどのお接待を受けた。覚えているだけでも次のものがある。わざわざ車を止めて追いかけてきてくれた人もいた。

 

・現金100円
・餅
・カレー50円引き
・ハーベスト
・リポビタンD
・稲荷ずし
・ジュース代(130円)
・おムスビ
・お茶、水
・車での送迎
など

 

お接待の形はそれぞれ異なるけれど、気持ちは皆同じであった。四国の人からの応援で勇気が湧き、不安が軽くなった気分がした。

 

 

最後に
最初は無我夢中で歩いていたけれど、お接待を受け、自然の中を進むことで自分は応援されていると実感させられた。

 

蝶々が歩くたびに前を飛び、鶯がホーホケキョと鳴き、口笛で応答すると、また声援をくれる。四国の人々、自然からパワーを受け取りながら結願に至ったのである。

 

この偉業がこの年で達成できたのは、元気で強い身体に産んでくれた両親のおかげである。また、身内の暖かい応援や心配もありがたい。「感謝」という言葉が何度も頭に浮かんできた。

 

そして、自分もこの教訓を子供たちに語り継ぎたいと思っている。

 

また、線香を3本立ててお参りするのは、現在・過去・未来に向けてお祈りすると聞いた。今後私も、この現在・過去・未来を大切に生きていきたいと強く思う。

 

結願して10日くらい、お遍路で歩いている夢を見た。
結願して25日くらい、足裏のタコで草履をはいているようだ。

 

次第に身体もお遍路を忘れていくだろう。しかし、私の記憶は消えることが無い。本当にお遍路に行ってよかったと思う。

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