御朱印とは、神社やお寺で参拝者向けに押印される印の事をいいます。実際には印だけでなく、墨で寺社名や参拝日等を書いた後、重ねて朱印が押されます。この墨書の部分がスタンプである所や、朱印を複数扱う所など、寺社によってそれぞれ仕様は異なります。
多くの場合はこの朱印をもらうための朱印帳を持参し、それに押印してもらいますが、予め寺社で置き書きされた紙に押印したものをもらうスタイルもあります。霊場巡り等の場合では、専用の朱印や用紙が決められていることがあります。
梵字や筆跡に強弱をつけたもの、かわいらしいもの、それぞれ実に個性的です。寺社にゆかりのある物をかたどった押し印など、デザインは様々であり、いただくと嬉しく集めたくなってしまうものです。
その魅力から、近年では寺社仏閣巡りとともに、この御朱印を集めることが静かなブームとなっています。また、朱印帳も寺社でオリジナルのものを購入できますので、これを収集する人もいるようです。
御朱印の意味とは
元々は寺社に写経を納める際にもらう受付印だったのですが、現在はお参りした後に、参拝の証としていただけるようになっています。
これはお札などと同等に扱われるものであり、決して記念スタンプといった意味のものではないので、スタンプラリーのように集めるものではないと考える人もいます。
御朱印のもらい方
お寺の御朱印と神社の御朱印は、基本的に同じように頂けます。しかし、神社によってはお寺と同じ帳面には押せないと言われることがあるようです。
やはり、宗教的な意味合いが含まれており、それぞれの考えがあるものですから、ここは無理を言わず仰る通りにするようにします。朱印帳を予めお寺と神社で分けておくか、別紙にいただいてそれを後で貼りつけて保管するとよいでしょう。
もらい方の手順としては、まず本堂から参拝して寺社内を巡ったあと、御朱印をいただきに行くことになります。
気を付けておきたいのは、全てのお寺・神社でもらえるわけではないということです。そもそもやらない方針であるところもありますが、中でも浄土真宗のお寺は宗派の教えから朱印を授与しないとされています。わからない場合は事前に問い合わせするなどして確認したほうが良いでしょう。
御朱印をもらう場所
お寺や神社内にある「御朱印所」に行き、申し出ていただきます。そこを設けていないところは、主に社務所などでもらうことになります。わからない場合は、まず社務所やお守り等を売っている売店などに行って聞くのがよいでしょう。
寺社の職員、僧侶、宮司などに対応していただけます。朱印帳を預けたあと、後から呼ばれて受け取る事もありますし、実際書いているところが見られる所もあります。迷惑にならない程度に近くで眺めるのも楽しいでしょう。
住職や神職が気持ちを込めて丁寧に書いてくださるので、待っている間も、見ながら飲食したり、大声で話して騒いだりしてはいけません。
また、受付時間はお寺によるものの、大体9時~16時、17時頃までが多くなっています。自分の都合で時間外に無理やりお願いするなどせず、必ず時間内に行くようにします。
御朱印の料金
大体のところが、お布施として300円となっています。それ以外の料金のところはもちろんありますので、その都度確認しましょう。値段を書いた紙が貼ってあるか、対応していただいた方が先に教えてくれます。
また、稀にお気持ち次第ということで金額が決まっていない場合もありますので、その場合も相場は300円である事を知っておいた方がよいでしょう。
料金が必要ないと言われた場合については、少額でもお賽銭をしておくとより丁寧な対応になります。少額のお金が必要になる事はわかっているので、事前に小銭を用意しておく事も大切です。
普段から御朱印巡り用にたくさん小銭をためておくと便利なのですが、そうでなくてもそこで1万円札を出すなどといった事がないように気を付けておかないといけません。