是非とも揃えたいお遍路用品3点セット

この3点セットをそろえると一瞬でお遍路さんに変身できます。四国でこの格好をしていればお遍路さんだとすぐに理解してもらえます。

金剛杖(こんごうづえ)

木製の杖です。金剛杖をつきながら歩くと足への負担が若干減ります。それだけではなく、金剛杖は弘法大師空海の化身としての意味合いがあります。杖をもってお遍路をすること=弘法大師とお遍路をすることになります。2人でする修行である「同行二人(どうぎょうににん)」につながります。
実は、金剛杖の上端は卒塔婆を模した造りになっています。これはお遍路中どこで息絶えても成仏できるようにという意味からきています。昔はお遍路に行くことは死を覚悟しなければならないほど過酷なものだったためです。

白衣(びゃくえ)

白装束のことです。これもお遍路中どこで息絶えても成仏できるように予め死に装束を着ています。お遍路が過酷な修行であった時代から続くユニフォームであり、白衣を着ることでお遍路をしている実感が増します。

菅笠(すげがさ)

頭にかぶる笠です。通気性がよく日光を遮断するため熱中症対策となります。山では八からの攻撃を防いだり、毛虫が顔面に直撃することを防いでくれます。歩き遍路には必須のアイデムです。境内では脱帽することがマナーと言われていますが、菅笠は着用したままで大丈夫です。

なるべく揃えたいお遍路用品

山野袋(さんやぶくろ)

お遍路用品を入れるバッグです。納経張やローソクなどをまとめて持ち歩くときに便利です。白色の布バッグで同行二人と書かれているためお遍路衣装にマッチします。

納経張(のうきょうちょう)

御朱印を書いてもらう手帳です。88ヶ所御朱印を一冊にまとめることができます。御朱印とは札所を参拝してお経を納めた証拠としてもらうものです。(※お経を唱えなくても、誰でももらえます。料金は300円。

納札(おさめふだ)

本堂と大師堂に設置してあるボックスに納めるお札です。参拝日、自分の住所、名前、願い事を書きます。お接待のお礼に渡すこともあります。
納札の色は結願の回数によって異なります。
4回以下:白色の納札
5回以上:緑色の納札
8回以上:赤色の納札
25回以上:銀色の納札
50回以上:金色の納札
100回以上:錦の納札

教本

お経が書かれた本です。本堂や大師堂でお経を唱える際は暗記していたとしても教本を見て唱えることが基本と言われています。教本は購入せずネットで印刷したり、スマホで見たりする人もいます。1番札所霊山寺などでは無料の冊子を配布しているところもあります。

任意で揃えるお遍路用品

輪袈裟(わげさ)

仏教の僧侶が身に着ける衣装を袈裟と言います。輪袈裟はその簡略版です。トイレなど不浄な場所では外します。

数珠

お経を唱えた後に数珠を手に巻いてこすります。108個の玉が連なったものもあれば、ブレスレットのような簡易版もあります。

持鈴

読経の際にリズムをとるために振ったり、山道を歩く際に鳴らして獣除けの役割もしてくれる鈴です。鈴を鳴らしながら歩くことで煩悩が払われるといわれており、四国ではこの鈴の音が聞こえるとお遍路さんがの音としておなじみです。

ローソク・マッチ、ライター

本堂や大師堂にお供えします。他の参拝者が備えたローソクから火をもらうことは、他人の功徳を奪うとされているので自分で火を付けましょう。

線香

本堂や大師堂にお供えします。

歩き遍路で揃えるべきお遍路用品

地図

歩き遍路をする上で地図は必須です。四国遍路ひとり歩き同行二人[地図編]がおすすめです。昔ながらのお遍路道は整備された道路だけでなく、山道や民家の間も通ります。そのため専用の地図が必要になります。

レインコート

雨にぬれると冷えるので持っていきましょう。春や秋は防寒着としても使うことができます。

ウォーキングシューズ

靴選びは重要です。なるべく軽く、柔らかい靴、サイズの合う靴にすることでマメ予防となります。

爪切り

足の爪が伸びると山道で痛くなります。特に通し打ちでは必須アイテムとなります。現地のコンビニで調達してもよいです。

絆創膏

切り傷や靴擦れ用に。
※ただし、持ちすぎると荷物の重量が大きくなるため必要最低限をそろえる。何か問題が生じればコンビニを利用すればよい。

野宿で揃えたいお遍路用品

寝袋

寝袋なしで快適に野宿ができる期間は限られています。春秋冬は夜間の寒さに、夏は暑さと虫に悩まされます。野宿をするなら最低限、寝袋は必要だと思います。

虫よけ対策

人は蚊の飛ぶ音ですぐに目を覚ましてしまいます。虫よけスプレーや蚊帳のようなものを持っておくとよいでしょう。