四国八十八ヶ所を巡るお遍路の旅では費用を考えなければなりません。特に、歩いてお遍路をする場合は計画をすべて自分で考える必要があるので、しっかり把握しておきましょう。
修行のイメージがある歩き遍路ですが、実際はかなり贅沢な旅になります。毎日の宿泊費や食費が、多いためです。
さらに、各札所で納経帳に御朱印をいただく場合は、1ヶ所につき300円必要になるため、300×88=26,400円必要となります。
では、どのくらい財布にお金を準備すればよいのでしょう。
歩き遍路の費用は、1日1万円と考えましょう
歩き遍路では1日1万円あれば安心できます。1日1万円という費用はベテランお遍路さんの間では常識です。
歩き遍路は平均して40日かかるので単純に計算すると40万円は必要ということになります。日帰り旅行とは比べ物にならない費用です。
歩き遍路1日に必要な費用のおおまかな内訳は次のようになります。
・宿泊費:6,500円
・昼食代:1,000円
・朝食代:500円
・納経:900円(3ヶ寺分)
・飲料代:300円
・計:9,200円
もちろん、野宿を増やせば大幅に費用を節約することができます。また、何度かに分けて88ヶ所を巡拝する「区切り打ち」では交通費がかかるため費用は高くなります。
旅費は分散して管理しましょう
歩き遍路の結願には大金が必要となります。旅費を持ち運ぶにはリスクは高いので、貴重品や金銭の管理はしっかり行わなければなりません。お遍路には大金が必要であることを知る人に財布を狙われるかもしれないからです。
軽装備で野宿をしたり、宿で荷物を放置したりすると盗難の危険性があります。2つの財布に金額を分散させて持ち運びましょう。
万が一、財布を盗まれた場合、山奥の遍路道で無一文になってしまいます。これは非常に危険なので、お金を分散して管理することでリスクを減らしましょう。
また、遍路道ではATMが見つからない可能性があるので、山奥や田舎を通るときは余分にお金をもって行きましょう。
お遍路に必要な費用の内訳
お遍路に決められたスタイルはありませんが、多くのお遍路さんは習慣に従い、次のようなお遍路グッズを取りそろえます。
また、歩き遍路をする際にはバックパックやウォーキングシューズなどを準備しなければなりません。そこで、お遍路にかかる費用の内訳の一例を下に示しました。参考にしてください。
*商品の値段は私が実際に購入したものやネットショップの値段を参考にしました。百円以下の端数は丸めてあります。
お遍路の準備に必要な費用
装備(一例) | 費用 |
---|---|
・バックパック ・ウォーキングシューズ ・レインコート ・寝袋 など |
3万円~5万円 |
お遍路グッズ(一例) | 費用 |
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金剛杖 | 1,700円 |
白衣 | 1,900円 |
菅笠 | 1,500円 |
輪袈裟 | 1,500円 |
山野袋 | 1,000円 |
納経帳 | 1,600円 |
納札 | 200円 |
線香 | 400円 |
ローソク | 500円 |
ライター/マッチ | 100円 |
地図 | 2,500円 |
計 | 12,900円 |
お遍路中にかかる費用
内容 | 1日当たりの費用 |
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宿代(夕食・朝食付き) | 6,500円 |
昼食/飲み物 | 1,000円 |
1日合計 | 7,500円 |
40日合計 | 300,000円 |
納経1回 | 300円 |
88回合計 | 26,400円 |
網掛け部分の合計は約38万円になります。