旅に地図は必須アイデムです。当然ながら、歩き遍路においても地図が必要です。最近ではGPS機能がスマホに搭載されたため、「google map」を利用すると現在地が分かり便利です。しかし、歩き遍路をする場合、google mapのみに頼ると迷子になってしまう可能性が高まります。
へんろ道のほとんどがアスファルトで舗装された道であり、国道や県道に沿って歩くことが多いです。しかし、一部のルートはgoogle mapには表示されないような細い道を進み、山道を歩くことになります。このとき、google mapだけでは不安になります。
もし、細い道や山道を迂回して歩き遍路をする場合は、google mapの指示に従って進むとよいですが、その分だけ移動距離が長くなります。
そこで、歩き遍路にはへんろみち保存協会が発行する地図が良いです。
歩き遍路では、できる限り荷物を少なくして体にかかる負担を減らすべきですが、歩き遍路専用の地図は必ず購入しましょう。
へんろみち保存協会の地図

 

歩き遍路をする人にとってのバイブルと言ってもよい地図があります。それは、へんろみち保存協会が発行する「四国遍路ひとり歩き同行二人[地図編]」です。
この地図には1番札所から88番札所までのルートを示しているだけではなく、お遍路さん目線で次のような内容が大量に収載されています。
・宿情報(住所、電話番号)
・宿坊情報(住所、電話番号)
・休憩所(ヘンロ小屋)
・温泉
・移動距離
など
また、常に情報の更新を行っているため、最新版を購入することをお勧めします。古い地図を使うと、予定した宿が休業し、宿泊所を確保できなくなるケースに遭遇するかもしれません。
この地図は全ページがカラー印刷で札所や宿などが分かりやすく表示されています。そのため、歩き遍路初心者でも見やすく、安心して巡礼することができます。
「四国遍路ひとり歩き同行二人[地図編]」は下記のリンク先か1番札所霊山寺などのお遍路用品を取り扱う店で入手することができます。
へんろみち保存協会の四国遍路独り歩き同行二人[地図編]
伝統の遍路道
伝統の遍路道は細い道や山道を歩きますが、多くのお遍路さんは、この伝統の遍路道を通って歩き遍路をします。
お遍路は基本的に自由で、どのルートを通って参拝しても問題ありませんが、昔ながらの遍路道を通ることで、数百年前のお遍路さんも歩いた道を先人たちに思いをはせることができます。
実は、現在多くのお遍路さんが歩く遍路道は、ほとんどがアスファルトで舗装された道です。時代が進むにつれて便利な道が完成したため、伝統の遍路道は少なくなりました。
しかし、一部のルートでは江戸時代以前の辺ロ道が残るところがあります。そのような道には石柱の道しるべが残っていることもあります。これはお遍路さんが迷わないように作られたもので、札所までの距離などが彫られています。
多くのお遍路さんに会える
同じ地図をもって、同じルートに従ってお遍路をすることで、他のお遍路さんと会える確率が高まります。次の札所という共通の目的地を持っているので一緒に遍路道を話しながら歩く光景をよく目にします。
歩き遍路をする場合、札所にいる時間より歩いている時間の方が圧倒的に長いので、道中の地元の人や他のお遍路さんとの交流が増えるのです。
そこでは思いがけない出会い、共感、教訓を経験することになるでしょう。