基本情報
名称 | 舎心山 常住院 太龍寺 |
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名称(読み) | しゃしんざん じょうじゅういん たいりゅうじ |
本尊 | 虚空蔵菩薩 |
駐車場 | あり(無料:ロープウェイ利用の場合) |
宿坊 | なし |
日本全国に広まる弘法大師伝説は限りなく、真実は明確ではありません。しかし、太龍寺は若き弘法大師が実際に修行に励んだ場所として有名です。「三教指帰(さんごうしいき)」という弘法大師が著した書物に記されているからです。
太龍寺は麓からロープウェイを利用することができ10分ほどで標高520mの札所まで行くことができます。歩き遍路では阿波の三大難所と呼ばれ、道中は遍路ころがしの異名を持ちます。
太龍寺
・龍の天井絵
・那賀川
・舎心ヶ嶽
山奥にたたずむ太龍寺は何度も火災に遭い、荒廃することがありましたが、その度ごとに保護を受け再興してきました。標高が高いため水の確保が難しく、消化できない事や、雷が落ちやすいことが火災の原因となったのです。
そのため110年ほど前、水神である龍が本坊の廊下の天井に描かれました。また、弘法大師がこの地で修業中、龍に守られたというエピソードから寺名が太龍寺となり、龍と関係が深い札所なのです。
ロープウェイから見えるパノラマは絶景の連続です。出発直後に見えるのはエメラルドグリーンに澄み渡った那賀川、標高が高くなると四国山地の山々や、紀伊水道も見ることができます。条件が揃えば雲海の中を進むことができ神秘的です。
ロープウェイからは舎心ヶ嶽(しゃしんがたけ)に置かれた弘法大師像を見ることができます。この場所で弘法大師が修行したと言われます。舎心ヶ嶽には境内から歩いて15分ほどで行くことができ、間近で弘法大師像を見ることも可能です。
大師が実践した虚空蔵求聞持法とは
虚空蔵菩薩の真言(ノウボウ・アキャシャ・ギャラバヤ・オン・アリ・キャマリボリ・ソワカ)を百万回唱えるという修行があり、虚空蔵菩薩求聞持法(こくうぞうぼさつぐもんじほう)と呼ばれています。
この修行のご利益として無限の記憶力が与えられるとされ、若き弘法大師はこの修行にふさわしい血を求めて舎心ヶ嶽へたどり着いたのです。
求聞持法は朝2時から開始し、1日に1万回を100日繰り返す修行で、だれでも習得できるものではありません。太龍寺では本堂の横にある求聞持堂で弘法大師と同じように求聞持法に挑戦することができますが、真言宗の僧侶に限られます。
札所の歴史
延暦12年(793年)桓武天皇の勅願により弘法大師によって開創されました。このとき、弘法大師は本尊の虚空蔵菩薩やそのほかの仏像を安置したといわれています。
本尊
本尊は寺の中心的な仏様で本堂に祀られています。太龍寺では虚空蔵菩薩が本尊として祀られています。
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