「一生に一度はお遍路をしたい」と考えている人は多くいます。最近ではバスツアーによるお遍路が人気です。一方で、歩き遍路をする人は少なく、お遍路人口の1割以下と考えられています。
やはり、1200kmの道のりを歩いて制覇することはハードルが高いと感じてしまいます。しかし、現在は歩き遍路のハードルは下がり簡単に歩き遍路に行くことができるようになりました。
かつて、お遍路さんは死を覚悟して巡るほどお遍路は過酷な旅でした。しかし、時代は変わり簡単にお遍路を歩いて結願できるようになったのです。そこで、お遍路が簡単になった要因を6つピックアップしました。
歩き遍路をしようと考えている人は参考になる知識です。
1.道路が整備された
歩き遍路にはルートがあり、多くのお遍路さんが通ります。これを遍路道(へんろみち)と呼びます。ただ、必ずしも遍路道を通って参拝する必要はなく、個人の自由で参拝できます。
遍路道は伝統的なルートですが、ほとんどがアスファルトで舗装された道です。未舗装の道では歩きにくく、雨の日は滑ってしまい危険です。遍路道が舗装されたことで足元へ注意を集中させる必要がなくなりました。
昔ながらの遍路道と言っても、現在では国道のような大きな道になっているケースがよくあります。また、トンネルや橋が建設されたことで以前は迂回していた道を難なく通過することができます。
その他にも歩道や街灯が整備されているため、昭和より前の時代と比べると非常に歩き遍路は簡単になりました。
2.宿が多い
歩き遍路の日数は平均して40日必要になります。そこで、宿の確保が需要な問題となります。しかし、現在では市街地で宿泊に困る事はありません。
山奥であっても歩き遍路をしている人専用の宿もあるので基本的に宿で困る事はありません。ただし、お遍路のハイシーズンである春や秋、大型連休では予約がいっぱいになります。また、徳島県では阿波踊りの期間は市街地の宿は満室となります。
ハイシーズンではでは相部屋となり、最悪のケースでは予約が取れないこともあります。なるべく早く宿の確保を行うことをお勧めします。
3.コンビニがある
四国は田舎ですが、ある程度の規模の街にはコンビニがあります。コンビニでは飲食物を確保できるだけでなく、日用品なども取りそろえることができます。
歯ブラシや爪切りなどお遍路に必須アイテムを忘れたとしても現地で調達できるので心配することはありません。
その他コンビニで取りそろえることができる商品としてタオル、ティッシュ、氷、充電器、電池、日焼け止めなどがあります。
4.交通機関を利用できる
区切り打ちで歩き遍路をする場合は交通機関に非常にお世話になります。JRや私鉄、路線バスを利用すれば目的の札所まで簡単にいくことができます。また、宿が取れなかった場合は交通機関を利用して空いている宿に行くことができます。
山奥の遍路道でない限り、電話をすればタクシーが駆けつけてくれるので足を怪我して動けなくなったとしても病院へ行くことができます。
5.GPSを使える
スマホの電波が届く場所では「グーグルマップ」などでGPS機能を利用すれば自分の位置情報が把握でき、道に迷うリスクを大きく減らすことができます。
また、地図アプリに目的地を入力すると距離や予定到着時刻まで計算してくれるので確実な計画を立てることができます。
現代の歩き遍路にスマホは必須アイテムです。ネットで検索すればタクシーやバスの電話番号、バスの時刻表、天気予報などあらゆる情報を入手できます。
6.道しるべがある
山奥の遍路道では携帯電話の電波が届かずGPS機能が使えない場所もあります。しかし、遍路道にはお遍路さんが道に迷わないように道しるべが設置されています。歩き遍路専用の地図を持ち、道しるべに気を付けて歩けば道に迷うことはありません。
以上が歩き遍路が簡単にできる理由になります。時間と資金、健康な体があれば誰でも歩き遍路をすることができます。