基本情報

名称

医王山 遍照光院 大窪寺

名称(読み)

いおうざん へんじょうこういん おおくぼじ

本尊

薬師如来

駐車場

あり(無料)

宿坊

なし

総距離1400kmの四国八十八ヶ所を全て巡拝することを結願(けちがん)と言います。そして、多くのお遍路さんは88番 大窪寺で結願を迎えます。
結願寺と呼ばれる大窪寺は様々な思いを抱えたお遍路さんで集まります。歩き遍路を達成した人、観光で訪れた人、これから逆打ちを始める人など。お遍路さんを観察するのもよいかもしれません。
大窪寺の見どころ
・奉納金剛杖
・二天門
多くのお遍路さんは結願して金剛杖を奉納します。金剛杖は弘法大師の化身とみなされ、無事に旅を終えたことに感謝するのです。また、金剛杖を大切に持ち帰る人もあり、それぞれ結願に思いを巡らします。
大師堂横には金剛杖を収める宝杖堂(ほうじょうどう)があり、これらの奉納品は毎年春分の日と8月20日に開催される柴灯護摩供(さいとうごまく)で焚きあげられます。
大窪寺の山門は二天門とも呼ばれ、これは梵天と帝釈天が祀られていることに由来します。二天門をくぐり石段を上ると、最後の札所の境内に入ります。
1番札所 霊山寺へ
お遍路にはお礼参りという習慣があります。お遍路をスタートした札所にもう一度参拝し、結願の報告とお礼をするというものです。ただし、お礼参りは必須事項ではなく、やりたいと思う人が行います。
結願した大窪寺を出発し約40kmの遍路道を進むと徳島県鳴門市にある霊山寺に到着します。そして、そのままフェリーに乗って和歌山県の高野山に参拝するコースがお遍路の王道で、高野山まで参拝することを満願(まんがん)と呼びます。
お遍路には明確なルールはありません。あなたの満足する旅ができれば、それで良いのです。旅の中で感じた思いを胸にお遍路さんは帰路に就くのです。
札所の歴史
養老1年(717年)に行基によって開創されました。その後、弘仁6年(815年)に弘法大師が大窪寺の奥之院の洞窟で修業を修め、薬師如来を刻んで安置したとされています。
弘法大師が洞窟で行ったとされる修行は求聞持法(ぐもんじほう)で、虚空蔵菩薩の真言を100万回唱えるというものです。そのご利益は宇宙のように無尽蔵な記憶力が手に入ると言われています。
本尊
本尊は寺の中心的な仏様で本堂に祀られています。大窪寺では薬師如来が本尊として祀られています。薬師如来はホラ貝を持つ珍しい仏像で、ホラ貝の音で煩悩を吹き払うとされています。しかし、本尊は秘仏なので直接目にすることはできません。
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