基本情報

名称 正覚山 菩提院 法輪寺
名称(読み) しょうかくざん ぼだいいん ほうりんじ
本尊 涅槃釈迦如来
駐車場 あり(無料)
宿坊 なし

徳島県を流れる吉野川は四国三郎とも呼ばれる暴れ川で、頻繁に洪水を起こしていました。しかし、上流から肥沃な土壌を運ぶため、下流地域の農耕には都合がよく、吉野川沿いには田畑が多くつくられました。
9番札所 法輪寺は吉野川流域の田園風景のなかに建つ寺で、地元の人から「田中の法輪さん」と呼ばれています。
法輪寺の見どころ
・涅槃釈迦如来
・わらじ

法輪寺の本尊は八十八ヶ所で唯一の涅槃釈迦如来像(ねはんしゃかにょらいぞう)で、眠りにつくお釈迦様の仏像です。これは睡眠の様子を表すのではなく、この世での生を終え、悟りの境地(涅槃)に至る瞬間をあらわしたものです。
そのため、涅槃に入る釈迦の周りで泣き叫ぶ弟子の像も見ることができます。釈迦は最後の瞬間、沙羅双樹の間で、北枕で顔を西向きにして横たわります。その表情は穏やかで不安など一切ないという気持ちが伝わってきます。
法輪寺は健脚祈願で有名です。昔、足が悪く松葉杖が手放せない人が参拝したとき、杖なしで歩けるようになったというエピソードが由来です。
今でも、多くの人が健脚祈願に訪れ、わらじを奉納します。本堂では奉納された大量のわらじを見ることができます。
法輪とは
法輪寺の名前の由来となった法輪(ほうりん)とは釈迦の教えのことです。法輪を信じることで煩悩が打ち消されるといわれており、その様子をあらわした歯車の仏具が作られるようになり、これも法輪と呼ばれます。
仏具の法輪は歯車の形をしており煩悩を打ち消す様子を表します。また、法輪は仏教のシンボルにもなってるので、仏教が生まれた国、インドの国旗の中央にも書かれています。
札所の歴史
弘仁6年(815年)弘法大師が現在の場所から3kmほど北の谷間で、仏の使いとされる白蛇を見つけました。そのとき涅槃釈迦如来像を彫り本尊としたことが始まりとされています。
戦国時代に、長宗我部元親の軍勢により境内のほとんどが消失し、江戸時代1640年代に現在の場所に法輪寺として再建されました。
本尊
本尊は寺の中心的な仏様で本堂に祀られています。法輪寺では涅槃釈迦如来像が本尊として祀られていますが秘仏のため拝観することはできませんが、5年に一度、御開帳のイベントがあります
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