基本情報

名称

密教山 胎蔵院 吉祥寺

名称(読み)

みっきょうざん たいぞういん きちじょうじ

本尊

毘沙聞天

駐車場

なし

宿坊

なし

西日本最高峰の石鎚山の麓に位置する西条市に63番 吉祥寺はあります。四国八十八ヶ所で唯一、毘沙聞天を本尊とする札所で、門柱にも「四国唯一体毘沙聞天王鎮座」と刻まれています。
お遍路マニアを喜ばせるポイントとして、七福神の一人である毘沙門天と吉祥寺にある毘沙聞天は漢字が異なります。毘沙門天は多聞天とも呼ばれるところに由来します。
吉祥寺の見どころ
・くぐり吉祥天女
・八角堂
・成就石
吉祥寺には本尊の毘沙聞天にまつわるポイントがたくさんあります。まず1つめは毘沙聞天の妻もしくは妹とされる吉祥天の像です。
七福神の女神である吉祥天には貧困を取り除き富をもたらす神様として信仰を集めてきました。そのため、境内の吉祥天像の下をくぐるとご利益を授かれるとされ、くぐり吉祥天女と呼ばれています。
納経所の前にある八角堂は文字通り、八角柱の建物で内部には六福神(毘沙門天以外の七福神)が祀られます。七福神は日本独自の考え方で、幸福をもたらすとされています。
本堂の手前にある成就石には興味深い言い伝えがあります。本堂前から目を閉じて願い事を念じながら進み、金剛杖の先が穴に通ると願い事が叶うとされます。
毘沙門天のご利益
毘沙門天(多聞天)は七福神の一員でもあり、四天王にも属す仏神で、日本中で大きな人気を誇ってきました。
元々はヒンドゥー教の神として、財宝や福徳をもたらしてくれるというご利益がありましたが、時代の経過に伴って様々なご利益が付加されました。
毘沙門天は天部に分類されることからも分かるように武器を持ち厳しい表情をして境内をガードする役割を担当しています。そのため、戦や勝負事にご利益があると考えられるようになり、戦国武将の上杉謙信は毘沙門天を篤く信仰したことで有名です。
札所の歴史
弘仁年間(810~824年)、弘法大師がこの地を訪れ、金色に光を放つヒノキから毘沙聞天と息子の善膩師童子(ぜんにしどうじ)を刻んで安置したとされます。
本尊
本尊は寺の中心的な仏様で本堂に祀られています。吉祥寺では四国八十八ヶ所で唯一の毘沙聞天が本尊として祀られています。
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